精密治療がなぜ必要と
されているのか
虫歯の取り残しを防いで再発のリスクを減らす為に
虫歯の取り残しを防いで再発のリスクを減らす為に
当クリニックは、マイクロスコープなどを用いた精密な治療を得意としています。例えば、虫歯の治療では、侵食された部分はしっかり除去しつつ、健康な部分をできるだけ残すという難しさがあります。また、虫歯が歯の神経まで及んだ場合は、幅が1ミリにも満たない根管という部位の治療を行いますが、この治療では高い精密さを要求されます。
これらの治療は、過去には歯科医師の勘と経験が重視されており、残念なことに再発を防げないこともありました。しかし、マイクロスコープがあれば細部を確認しながら進められるので、再発のリスクを大きく低減することができます。
院長から患者様へ
器具においても、MIバー(ミニマル・インターベンション)とよばれる切削ツールは精密なサイズを取り揃えております。さらにヤグーレーザーという虫歯を除去する設備を駆使し、患部のみを削り取ります。
精密歯科治療の特徴
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マイクロスコープを使用した拡大視野の下で治療
通常の拡大鏡では3倍まで拡大することができますが、マイクロスコープは36倍と、より拡大された視野にて治療をすることが可能です。ここまで拡大できると、神経や虫歯の患部の状態を正確に把握することができ、これまで抜歯が必要だったような歯でも残せる確率が向上します。撮影機能によって、静止画・動画を記録して患者様にお見せすることもできます。きちんと細かなプロセスや情報を患者様にお伝えすることが、精密治療であると考えています。 -
ラバーダム防湿による清潔な治療環境
口腔内には常に唾液がありますが、治療をするにあたり、患部に唾液が混入(コンタミネーション)してほしくないケースも多々あります。「ラバーダム防湿」は、患部の周辺にゴムのようなカバーをして、周辺の唾液の混入を防ぎ、菌の再感染が起こらないようにします。そのほか唾液で濡れることによって詰め物や被せ物の接着効率も落ちるため、ラバーダムを使用することで確実な施術ができます。 -
う蝕検知液の使用で虫歯部分を可視化、取り残しのない治療を
う蝕検知液は、虫歯の患部を把握するための薬剤です。治療する歯に塗布すると患部のみ色が変わり、削る箇所を知らせてくれます。これにより余計な箇所まで削り過ぎることを防ぎ、健康な部分をより多く残すことができます。歯の根に近くなるほどに歯は柔らかく、余計な切削を防ぐことができます。
MI虫歯治療
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再生しない歯を必要以上に削らない治療方法
MI(ミニマル・インターベンション)治療とは、歯をできるだけ削らない治療スタイルを指します。必要以上に削らない、患部を確実に認識する、感覚に頼らない確実な処置をすることで、患者様の生体を必要以上に害しない治療方法です。精密なサイズのMIバー(ミニマル・インターベンション)や、う蝕検知液を用いて、通院回数も少なく、無駄のない確実な治療を実現します。
歯は他の器官と違い自己再生ができません。歯科医が正常なところも削ってしまい、逆に健康を害してしまっては本末転倒です。
歯髄保存治療
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歯の再生の可能性を残すための治療
「歯髄」はできるだけ残した方が、歯自体の寿命は長くなります。歯髄を残せるかどうかは治療する穴の大きさ(1mm以内)によって決まるケースが多く、MTAセメントなどで埋める処置を施します。そこで痛みがなければ成功です。個人差はありますがMTAセメントの効用によって、歯髄が再生する患者様もいらっしゃいます。特に若年層の患者様は歯髄再生の可能性が高い傾向にあります。このステップを踏むことで、削らなくても済む歯であるのか、歯髄をとり被せ物が必要な歯であるのか、という判断をします。Point
神経の自己修復を促すMTAセメント
歯の中の神経には自己修復しようとする働きがあります。「MTAセメント」はいわゆる「詰め物」の一つですが、虫歯治療の穴の開いた箇所に埋めることで、その修復能力をさらに呼び起こす成分が含まれています。神経の修復機能を促進することで従来の状態に近づけられる可能性が高まります。
精密根管治療
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その歯の最後の治療
過去に治療した経験のある歯が再び痛みだした際、裸眼では治療が難しいと判断したその先の治療として、精密根管治療があります。マイクロスコープにて状況を確認し、問題点を治療していきます。ラバーダム防湿により周囲をガードし、超音波やニッケルチタンファイルなどの精密機器を駆使して丁寧に治療していきます。Point
根管治療の成功率を高めるための取り組み
歯の神経の向きに沿わずに治療され、その先が患部となって痛み出すケースがあります。中には穴が開いて貫通しそうな症例もあります。マイクロスコープで拡大することで肉眼では見えない部分を見ることができるため、明らかに歯根と治療痕の向きが違っていたり、歯自体が脆くなり割れているケースも確認することができ、手の感覚だけに頼らない根管治療が可能となります。
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Meritメリット
- 虫歯の再発防止に繋がる。
- 抜歯をすすめられた場合でも歯を残せるケースがある。
- 神経まで達した虫歯の進行を抑えることが期待できる。
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Demeritデメリット
- 来院が複数回に及ぶことがある。
- 自費診療になるため、保険診療に比べ費用がかかる。
- 歯髄保存療法は適用できない症例もある。